千夜一夜

Grooveのカスタマイズ

2012/05/31 19:01 に shima hirofumi が投稿   [ 2012/05/31 19:04 に更新しました ]

今どきのアプリケーションに漏れず、GrooveにもやはりSDKが提供されていてカスタマイズすることができます。
GrooveはデスクトップアプリケーションなのにそのAPIはWebサービスで提供されています。ちょっと変わっていますね。

どんなことができるの?

GrooveはWorkspace毎にWindowを表示します。通常、ひとつのProjectにひとつのWorkspaceを作成し、そしてユーザーは普段はそのひとつのWorkspaceにしばらく滞在して作業を行うことになるのでこのインタフェースに問題はありません。しかし、マネージャの場合、時には複数のSpaceを横断しながら各Projectの状況を確認したりする必要があることがあります。その時に、都度SpaceのWindowを開いたり閉じたりするのは少し面倒ですよね?複数のSpaceのフォルダを一覧できるエクスプローラがあれば便利だと思うかもしれません。GrooveのAPIにアクセスすればそのような追加のアプリケーションを作成することができます。
 
また、WebサービスのAPIはリモートからの接続もできるので少し無理をすればMac用のUIを作成するのも不可能ではないかもしれません。更にその気になれば標準とは別にまったく新しいUIに置き換えることもできるかもしれません。まあ、そんなことは誰もしませんが…

アプリケーションの本質はAPIで定義されている

ここでお伝えしたいのは、私たちは普段、画面上に現れたそのユーザーインタフェースを見てそのアプリケーションを認識していますが、それはアプリケーションのほんの一面であり、言ってみればサンプルインタフェースのようなものだということです。表面に隠れた裏側こそが、海面下の氷山のように本当の姿なので、見誤らないように注意が必要ですね。
 
もちろん、これはGrooveに限った話しではないです。Grooveに限ってみれば、Grooveのユーザーインタフェースを見て、「これはWebアプリケーションではないのでダメだ!」のような烙印を押す人が中にはいるかもしれません。ついステレオタイプで事を判断してしまうのは私たちの良くない癖ですよね。GrooveのAPIはWebサービスで提供されているので、それを見れば、これはWebアプリケーションではないとは簡単に区別はできないのです。
 

結論

いずれにしても、Grooveはあまり使われていないのでそのカスタマイズ要件も多くはありません。というか、ほぼ無いに等しいかもしれません。でもまあ、それはちょっともったいないかなと、そうゆうお話でした;;
ツールを上辺だけで判断しないでプラットフォームとして考えるようにすると、いろいろ展開できておもしろいことができるかもしれないですよというお話でした。

さて、次はどこへ行きましょうか… それではまた。

Grooveの問題

2012/05/04 1:22 に shima hirofumi が投稿   [ 2012/05/06 5:20 に更新しました ]

使ってみるとすぐにわかるように、SharePoint Workspaceは必要十分な機能を持っています。他のメンバーによる更新がリアルタイムで通知されるのは非常に便利です。ストレスもなく、10人くらいのプロジェクトであれば実際とても快適に利用することができます。
 
問題は、他のメンバーもそれをデスクトップにインストールしている必要があるということです。他にもいくつか弱点があります。

Office for Macには含まれていない

残念ながらMacユーザーとは通信できません。あとタブレットで使うこともできません。他のWeb 型ツールに比べれば決定的な弱点ですね。

ファイルの更新履歴が管理されない

SharePointhは共有ファイルの更新時に自動的にバージョンファイルを保存するように設定できるので、それができないのも大きな欠点になります。

ツールの機能が発展途上

たとえばカレンダーツールはありますが、他のカレンダー(OutlookやGoogleカレンダーなど)を表示したり同期したりすることができません。必要十分であっても、なにもかも不足なくそろっているわけではありません。
 
このように、たとえば企業で情報共有ツールの導入にあたりツールの要件チェック表などを作成すると、おそらくその採点は厳しいものになりそうです。そのような手順ではけっして選択されることはないツールだとも言えます。
 
しかし、ツールの選択でプロジェクトの成功が決まるわけではありません。むしろ多少の困難を乗り切れる工夫の有無がそれを決めるでしょう。 too muchなツールにふりまわされるくらいなら、すぐに使えて簡単に使いこなせるというGrooveの特性はもっともっと検討されて良いはずです。ですが、ふつうに「機能チェックリスト」を作成すると、このような大事な特性は簡単に漏れてしまうのです。
 
つまり、Grooveの最大の問題は、その能力に比べてそれが使われないということです。
みんな、「採点表」にはつい騙されるのです。それを簡単に批判することでもできません。
そして、そのみんなと違う選択をすることはできます。
 
とはいっても、欠点は欠点。
それを認識して、超える方法については… また今度 

Grooveと他の情報共有ツールはなにが違うのか?

2012/04/30 1:53 に shima hirofumi が投稿   [ 2012/04/30 6:02 に更新しました ]

情報共有のためのツールと言ったら何を思い浮かべますか?大きな会社ならサーバールームにSharePointを設置するでしょう。サーバーを管理できる人が居なかったり、面倒だったりするならOffice365のようなクラウドサービスが使えます。では、Grooveはどこに登場するのでしょう?

Grooveを選択するシーン

サーバーを設置できないシナリオがあります。たとえば、スタピはフリーのデベロッパです。同じようなメンバーが集まってプロジェクトを組むことになりました。さてサーバーをどこに設置して誰が管理しますか?(誰が費用を負担しますか?)をすぐには簡単に決められない場合がありますよね。その集まりが今後も続くかどうかわからない、責任者もはっきりしない寄せ集め状態で何かをスタートしなければならないときはあるのです。
 
 クラウドにも利用できないシナリオがあります。そのデータはどこにありますか?それは誰のものですか?その場所は信用できますか?それを保証できますか?こうるさい質問を次々に投げかけてくる相手を納得させるのはとても骨が折れることです。そもそも要求されているのは納得できる答えではないのですから答えようはありません。を考えるのは時間の無駄です。あきらめてクラウドが常識になる明後日まで待ちましょう。

 そして、サーバーは設置できない。クラウドも利用できない。両方の制約がそろうときも実際にあるのです。そんなとき、Grooveは最有力候補です。逆に言えば、それ以外でGrooveが必要条件になることはないかもしれません。 

Grooveの長所かもしれない特徴

Grooveには他のツールにないメリットもあります。 Grooveはデスクトップアプリケーションなのであたり前にドラッグアンドドロップができます。Webアプリもずいぶん進歩したとはいえまだまだ使いやすさには格段の差があります。

それからプロジェクトを開始するのもとても簡単です。ワークスペースを作成してそれを共有したいメンバーに連絡するだけです。アクセス権限を細かく設定したりできないというのは、それをしなくても良いという意味です。権限の委譲とかわけのわからないことを理解しなくても使い始めることができます。利用者が本来の作業を行う前にツールの学習にコストがかかるのは困ったことですよね。事前準備に時間がかかりすぎて何も始まらないのもよくあるよくないパターンです。

Grooveは誰でも直観的に使えます。最小の準備ですぐに使えるようになるのはGrooveの美点です。

通信はデフォルトで暗号化されます。最近のクラウドサービスはSSLが使えるのでこれは差別化にはならないかもしれません。しかし、Grooveにはセキュリティ上の利点がもうひとつあります。サーバーがないというのはそこをハックされる心配がありません。中央を破壊されたときの被害は甚大ですから、その防止対策も高価になります。原子力発電所の事故を考えるとわかりやすいですよね。ただし、一方パソコンの盗難には弱いです。

集権がいいか分権がいいか?は難しい選択で、その気持ちはいつも行ったり来たりして決着することはありません。あなたはどちらが好きですか?

このように、Grooveは実はすごく良くできる子なんです。なのに、ほぼいらない子。不遇ですね。
もし、皆さんが買うパソコンに最初からそれがインストールされていたとしたら、もしかするともっと活躍して伸びる子だったかもしれません。レイ・オジーさんがMicrosoft社に何を期待していたのかを聞いてみたいです。
 
さて、今日はGrooveの弱点はお話ししませんでした。それはまた明日...

スタピはGrooveを使っています

2012/04/29 19:54 に shima hirofumi が投稿   [ 2012/04/30 6:10 に更新しました ]

スタジオピースは、お客さまと仕事を共有するのに、SharePoint Workspace 2010を使っています。このデスクトップツール、以前のバージョンはGrooveと呼ばれていました。ずいぶんな名前の変わりようですね?? 今日はこのアプリケーションの生い立ちを紹介します。

GrooveはP2Pなファイル共有ツールです

Winnyとか連想しました? 不特定多数の知らない誰かとシェアが目的のソフトではないのでまずはご安心を!というか、むしろ情報が外部に漏洩しないように安全に共有するのが目的のソフトなんですよ!

Groove(SharePoint Workspace)って何?を理解するのは、それがP2Pであることを理解するのが全てです。P2Pって何?は、要するにサーバーがいないということです。お叱りを恐れずに言い切ってしまうと、Grooveは「サーバーのないグループウェア」です。イメージできました?

Grooveを開発した人

Grooveは、「Lotus Notesの父」と呼ばれるレイ・オジーさんの会社が開発しました。 Lotus社がIBMに吸収された後、レイ・オジーさんはGroove Networks社を創立してGrooveを開発しました。その後、GrooveはMicrosoft社に引き継がれ、レイ・オジーさんもMicrosoftの最高技術責任者になりました。そして、GrooveがSharePoint Workspaceと名前を変えて後、2010年10月、オジーさんはMicrosoft社を退任しました。
 
Notes→Domino、Groove→SharePointと自分の子供の名前が変わるとき、オジーさんは仕事の新しい場所を見つけにでかけます。仕事じゃないですね。オジーさんはただ冒険の旅をしているのかもしれません。

SharePoint WorkspaceはSharePointクライアント

SharePoint Workspace 2010としてリリースされたとき、それはSharePointサーバーのデスクトップクライアントとして機能するようにデザインされました。Grooveを捨ててSharePointの冠をかぶったということです。その道を選択したということですね。
 
あれ、P2Pじゃなくなったの? SharePoint Workspaceは、SharePoint Serverがなくても、SharePoint Workspaceだけで、ちゃんとP2Pとして動作します。わかりにくいですね; おそらく、この名前の変更はMicrosoft社内でも相当にもめたでしょう。そして選択された結論がこっちだったということです。もし、ジョブズさんがMicrosoft社の社長だったらこの選択はなかったような気がします。性格が曖昧になってぼやけてしまうのがもっとも悪いデザインだからです。そしていつもそれが選択されるのです。「売るために」はいつだって最重要課題です。誰も逆らうことはできません。
 
ということで、スタピはあえて今も「Groove」を使っています。
レイ・オジーに敬意をこめて!
続きはまた明日…

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