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2026年1月、2週連続で週末に自転車に乗れる天気に恵まれた。 山の方は路肩に雪が残っているかもしれないので海岸線を走ることにする。

ナショナルサイクルルートに選ばれたこの道をこの時期走れるのは地元民の贅沢だ。 全長約100kmのコースの内でも、市振~早月川の東部のコースは特に良い。 景色や道路に変化があって飽きることがない。 ただ走り去るにはもったいない見どころもある。

入善町内はほぼ全域に松の防風林が続いている。 青い線が引かれた正規のルートではないが、 堤防と防風林の間に細いタイヤの自転車でも問題なく走れる舗装路が整備されている。 訪れる人は是非ここを走った方が良い。 松林を超えてくる光と影が描く模様に、 まるで絵画の中を走っている気分になる。

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春日、横山沖に3基の洋上風力発電の風車が建っている。 洋上風力発電としては規模は小さいらしい。 とはいえなかなかの迫力である。 冬の荒波を知っていると、こんな細い柱でよくそこに立っていられるものだと不思議に思う。

建設が開始された日、ある朝突然、海の上に巨大な要塞が現れて驚いた。 SEP船というらしい。波のうえだけに並々ならる苦労があるだろう。 かかわらず、あっという間に作り上げていった。 技術というものは凄い。

そうゆう仕事に就けるチャンスもあったのに逃してしまったのを少し悔しいと思うときがある。 隠居の身の今となっては、それはただの皮算用だ。 人生はやり直すには短すぎて、後悔で埋めるには長すぎる。 ただ、ありがたく拝むことにしよう。

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風車3基の発電能力は合わせて約9MW。一般家庭約3,600世帯分に相当するらしい。 入善町の半分は賄えるということか。ゆっくり回っているのを見るとなかなか想像できない。 たぶん、オラが1年べダルをこぎ続けてもあの羽根をひと回りさせることはできない。 自然の力というのは偉大だ。

総工費は60億円超。年間維持費を2億円として、利益が出るのは20年以上はかかる。 入善沖のこのプロジェクトは「日本初の民間主導」で、「将来的に利益が見込める、持続可能なビジネス」として注目されているらしい。 なんとか成功して欲しい。結果は風まかせ!ということか。ロマンだな。

今日は西風で往路はちょっと辛いが、帰りは追い風で鼻歌になる予定だ。 もちろん途中で風向きが変わることもある。これは賭けだ。自転車は楽しい。

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走れる場所があれば、できるだけ海の近くを走ることにしている。 せっかくの海沿いコースなのだから海を眺めて走りたい。 ここは、写真の松林の奥にもう一本道が道があり、青い線が引かれている。 道の海側に高い壁があって海はあまり見えない。

更に田んぼを何枚も山側の幹線道路にも青い線が引いてある。 普通、青い線が引かれていれば、青い線に沿って走るだろう。 それから、せっかく高い自転車に乗っているので早く走らないとその価値がない。 それから、そのスピードで走らないと市振まで行って帰っていくことはできない。 そのスピードでこの堤防の道は走れない。 なので、ここを走る人はほんとに少ない。

線が引かれているから引かれた線を走っている。 本当は海を眺めながらのんびり走りたかったという人もいそうな気がする。

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今日、このコースの一番のご褒美はこの景色だろう。 朝日岳~白馬岳、南に僧ヶ岳、この場所からは奥に鹿島槍も見える。 頂きに降った雪が強風に舞っているのが見える。豊かな自然の源。

豊富な水は田畑を潤し、確かな収穫を保障してくれる。 世界的に見ればこれほど豊かな場所は稀だろう。 しかし残念ながらこの時代、油田の砂漠ほどに沢山のお金を産むことができない。 ここにブルジュ・ハリファが建つことは絶体にない。 後100年、この景色は安泰だ。良かった。

むしろ、後100年、この景色を見る人はどんどん減っていく。 そしていつかここは浄土となるのだろうか。 それならそれもいいような気がする。贅沢な気分になる。

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山に降った雨は扇状地を伏流水となりキャンプ場のこの場所で湧き出している。 一年中涸れることがない。美味しい。夏ならさらにもっとおいしい。 このコースのところどころにこのような湧水がある。 これも贅沢だ。

タダで飲める水が経済にカウントされることはない。 そのおかげでこの水が汚れることもない。 地元にいるとその価値に気づくことはあまりない。 よくよく考えると、ナショナルなコースにふさわしい。 世界中の人に来てほしい。タダで腹いっぱいこの水を飲みんでもらいたい。

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キャンプ場の海側に2車線の広い道が整備された。 この先にある牡蛎のレストランに続いている。 キャンプをする人は調理をしないでも歩いて牡蛎を食べにいけるp

一度泊まってみるとわかるが、この道のおかげで夜も静かすぎるということはない。 ホタルイカの季節、新月の夜には夜半から朝まで車の往来で賑やかになる。 ホタルイカ漁の人以外はその日のキャンプは避けた方が良い。

この道の整備以前、ここから漁港までの道が狭くてネックになっていた。 チャリダーには気持ちの良いありがたい道になった。

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ちなみにこのキャンプ場は無料だ。 ゴミ袋の料金を払えばゴミを捨てて帰ることもできる。 隠れた三ツ星キャンプ場。地面は砂地で嫌う人もいる。 私は設営が早くできて良いと思う。 焚火の焚き木がなくなって松ぼっくりを拾って燃やすのも趣きがある。 広さは十分だが、平らな場所は多くないので場所取りは早い方が良い。

去年の秋、一度ひとりでキャンプをした。 思いついたときに楽しめるのが良い。 しかし、テントをたてて椅子に腰かけたら、サンダルの足が痒くてたまらなくなった。 これからって時に、街まで戻って、ムヒやら、虫よけスプレーやら、蚊取り線香やらの買い出しが必要になり、思わぬ出費になった。 やはりいつでも準備は大切だ。蚊取り線香が大量に残っているので、後10年くらいは、毎年キャンプに来なければならない。

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この日、キャンプ場にテントはひと張りもないのに駐車場に車が沢山停まっていた。 一角に見慣れないアンテナらしきものが設置されている。いったいなんだこれは?

Geminiは凄い。この写真だけでこれが人工衛星との通信装置であることを突き止めた。 近くに数台のパソコンが設置されたテントがあることも言い当てた。 その通り見つけたテントに居た学生さんらしき青年に話しを聞くと、 夕方、名古屋から日本海に向けて飛行機が飛んで何か実験を行うらしい。 人工衛星からその実験の観測を行うということなのだろう。面白い。

そうゆう実験に携わる人は幸せだと思う。 機会があれば参加したい。機会はもうないTT